有酸素運動と無酸素運動の違い
更新日:2019年6月6日
有酸素運動と無酸素運動という言葉を聞いたことはありませんか?ダイエットに興味を持っている方・スポーツをおやりになられる方なら一度は聞いたことがあるかと思います。健康的に痩せるために重要な運動ですので、こちらのページではそんな有酸素運動と無酸素運動について簡単にご説明したいと思います。
有酸素運動とは
運動には有酸素運動と無酸素運動の二種類があります。有酸素運動とは、体内に十分な酸素がある状態での運動のことです。火と同じで、酸素がある分、脂肪も燃えやすくなります。
言い方を変えると、有酸素運動は「あまり息が切れない程度の運動」ということもできます。具体的にはウォーキングやサイクリング・ジョギング・水泳などが有酸素運動です。
ダイエットにはこの有酸素運動が有効です。上で「酸素がある分、脂肪も燃えやすくなる」と言いましたが、もう少し詳しく言うと、「体内に取り込んだ酸素が脂肪と糖質を分解し、それをエネルギーとして体が使ってくれる」ということです。
そのため、この有酸素運動は減量効果が一番ある運動なのです。
有酸素運動は20分を目安に
有酸素運動を行うにあたって重要なポイントがあります。それは20分以上続けるということです。運動開始5分ぐらいから脂肪が少しずつ燃え始め、20分を経過したくらいから効果的に脂肪が燃えるようになります。
20分も運動するなんて大変…なんてお考えの方もいるかと思います。しかし、きつい運動をしなければいけないわけではありません。20分歩いたり、自転車に乗ったり、ゆっくり泳いだりするだけでもいいのです。
張り切って激しい運動をしようと意気込んでも、その厳しさのあまり長続きしないことがほとんどです。長い時間・期間続けるためにも、ある程度気楽にできる運動の方がいいでしょう。
有酸素運動のメリット
有酸素運動は継続して続けていくことがなによりも重要です。まさしく継続は力なりですね。ダイエットに重要な脂肪や糖質を燃焼できますし、続けていくことで身体の心肺機能も向上し、疲れにくく、息がきれにくい健康な身体になります。
もうひとつ有酸素運動にはいいことがあります。ダイエットとも関係しているのですが、生活習慣病の予防や改善などが期待できるということです。
継続的に有酸素運動をすることによって毛細血管が発達し、血液の流れが良くなります。テレビで血液のサラサラ度・ドロドロ度をチェックする番組もありましたが、血液をサラサラにするためにも有酸素運動はとても役に立つのです。
体の負担も少なく、比較的簡単に始められる運動ばかりですから、ぜひ始めてみてください。下にどれくらい1時間でカロリーを消費できるのかの表を出しておきます。ちょっとした目安にして頂ければと思います。
消費カロリー表
運動 | 消費カロリー(女性1時間) | メニュー | 消費カロリー(女性1時間) |
ウォーキング | 120kcal | サイクリング | 201kcal |
ジョギング(軽く) | 386kcal | 掃除 | 152kcal |
ラジオ体操 | 251kcal | ドライブ | 89kcal |
水泳(軽く) | 601kcal | ゴルフ | 224kcal |
無酸素運動とは
続いて、無酸素運動についての解説をします。有酸素運動という言葉は聞いたことがある方も多いかと思いますが、無酸素運動という言葉はあまりメジャーではないのではないでしょうか。実際、テレビや雑誌・インターネットなどで公開されているダイエット情報では、有酸素運動ばかりがクローズアップされています。
どんな運動?
無酸素運動は、「息が切れてしまい、体内に酸素が足りない状態になる運動」のことを指します。まさに有酸素運動の逆の意味です。具体的には、100メートル走などの短距離種目、重量挙げやハンマー投げなどの短時間に瞬発力を生かす種目などが無酸素運動に該当します。
また、いわゆる筋トレ(筋力トレーニング)も無酸素運動に含まれます。腹筋や背筋など負荷の小さな運動については有酸素運動に分類されますが、本格的なマシンを使った負荷の大きなトレーニングは無酸素運動です。
あまり取り上げられない理由
無酸素運動がダイエット情報であまり取り上げられないのには理由があります。まず、有酸素運動よりもダイエット効果が少ないということです。有酸素運動では酸素が脂肪を燃焼しますが、無酸素運動ではその酸素がないため、効果は有酸素運動よりはやはり少ないです。
もう一つの理由は「つらい」ということです。100メートルを全力で走るとやっぱりかなり疲れます。重量挙げ、ハンマー投げも同様です。後者の場合は器具も普通の方ではなかなかお持ちではないと思います。つらいことは長続きしないので、あまり取り上げられることはありません。
これだけ書いてると、じゃあ無酸素運動はなくてもいいじゃん、と思われるかもしれません。しかし、この無酸素運動をある程度取り入れることによってダイエットに更なる効果が期待できます。無酸素運動に意味がないということではないのです。
無酸素運動のメリット
無酸素運動は筋肉を増やすという点では有酸素運動よりもはるかに優れています。別に筋肉は…と思われるかもしれませんが、筋肉が増えれば基礎代謝量が増え、太りにくい体質になることができます。ダイエットにおいて太りにくい体質になることはとても有利です。
別に重量挙げの選手やボディビルダーのようにムキムキになる必要はありません。ジムやフィットネスクラブに行った時に少し筋力トレーニングを取り入れればいいだけです。筋力トレーニングもすごい大変な負荷がかかるのをやるのではなく、負荷軽めで回数をちょっとだけ多めにしてみましょう。
胸・背中・お腹・お尻・太ももをそれぞれ万遍なく行うようにしましょう。各部位のマシーン、20回を2セット程度で十分です。よく得意なものばかりやる方もいますが、全身バランス良いほうが脂肪の燃焼効率も高いです。
最近の事務やフィットネスクラブでは、個人個人に最適なトレーニングメニューをプロの視点から作成してもらえるところも多いですので、実際にトレーナーさんに相談してみるというのもおすすめです。自分で好き勝手やるよりも、より効率的なメニューを提案してくれるでしょう。
基礎代謝を上げる
筋力トレーニングなどの無酸素運動を行うにあたって、常に覚えておいていただきたいことは基礎代謝量をアップさせるために行うということです。プロの選手のように瞬発力を鍛える必要はありません。筋肉の量を増やして太りにくい身体作りを行うということです。
このように、無酸素運動も決して必要がないというわけではありません。無酸素運動と有酸素運動をうまく組み合わせて、日々のダイエットに取り組みましょう。